さよならCOLOR

久しぶりに映画を見ました。竹中直人監督、主演の「さよならCOLOR」。

全編を通して描かれるのは孤独をかかえた人間同士の慰みあいともとれる、
温かな人間模様とその裏側。独身で孤独な医師、夫の浮気を知る病気の女性、
一人で店を切り盛りする女主人、援助交際を迫る女子高生、浮気相手に捨てられる哀れな男、
同窓会で離婚を打ち明ける男、などなど。

病院という世間から隔離された空間を舞台にしながら、あえて明るい患者達を
描くことで孤独感を効果的に浮き彫りにしつつ、物語もどこか物憂げな雰囲気を
保ちながら進行。
主人公の自分の身を削ってまでして最愛の人の治療を続けた行動に孤独で
終わりたくなかった男の執念を感じました。
名作とは言わないにしても、非常に後味がよいのと温かい気持ちになれるので
おすすめです。