デジタル音楽の行方
Sさんからのお奨め本「デジタル音楽の行方」を早速読破。
現行のレコード産業の問題点を指摘し、テクノロジーの進化によって
今後の音楽産業全体にとって好ましい形態、真にアーティストにとって
望ましい業界のあり方等を論じてます。
日本にもiTMSが上陸してやっとレコード会社が音楽配信(PC向け)に
動きだしたように、レコード会社の動き方は至極受動的で既得権を
保持するために動きが鈍い。
こういった点は本書内でも尽く書き尽くされており、
音楽産業と接点が薄い人々でも実感していることだと思います。
そして解説者の述べる通り、アーティストにとっては非常に希望的な
有用な内容であることは確かであり、またレコード会社にとっては
今一度産業のあり方を見直さざるを得ない点が多く指摘される点で
非常に厳しい内容。
音楽業界に関わる方以外にも、音楽配信や将来の音楽の聴き方が
どのように変わっていくのか、興味があるだけの方にも十分おすすめ
できる内容です。間違いなく本書の指摘していることの大半が現実的な
ものになるであろうことは感じられるし、おそらくここ10年の間に
今とは異なる(今やっと動き出している)音楽業界、音楽の聴き方の
モデルが実現されるはずです。
若干似たような内容が繰り返し論ぜられる点は解説者の指摘通り
くどいようにも感じますが、約300ページ、一気に読めるくらい
解りやすくかかれてます。
文章中に海外の音楽配信サービス、音楽メディア、ISP、P2Pの
ネットワーク名、アーティスト名が頻出するので、洋楽好きで
若干WEBサービスにあかるい人ならそれだけでも楽しめること間違いなしです。
今日の読了:デジタル音楽の行方
- 作者: David Kusek,Gerd Leonhard,yomoyomo,津田大介
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2005/12/06
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 78回
- この商品を含むブログ (111件) を見る